おせちと言えば、お正月を過ごす為のものという認識がありますが、北海道では大晦日の日に食べる習慣があります。なぜ、大晦日におせちを食べるのかと聞かれれば、理由はありません。北海道と言えば海の幸など豪華なおせちが定番です。生ものだから早めに食べるのかと言えばそんなことはなく、大晦日から食べ始めたおせちであっても、三が日も同様に残っていれば食べますし、親戚たちが集まれば振る舞われることも少なくないのです。
北海道の人にとっては、三が日に食べなくてはいけないものと思っていない家庭が多いと言えるでしょう。では、年越しそばは食べないのかと言われれば、そんなことはなく食べます。大晦日からごちそうを食べる為に、年越しそばが入らないなんてこともあるぐらいですので、家庭によっては作っても食べられない場合もあります。さらに、三が日は残ったおせちにお雑煮なども用意されるので、ごちそうが大晦日から数日並び続けるのが定番のようです。
ひと昔前のように、元旦にスーパーが開いていないということがない為、保存食という意味では作らない家庭も増えています。その代わりにスーパーなどでもオードブルが販売され、豪華な食事を並べるという家庭も増えています。時代の流れと共に昔からの風習も変化していきますし、地域によって大きな差があるのも事実です。本州の人にとっては、北海道の年越し風景には驚かされるかもしれませんが、新年を祝いという意味では同じなのです。